省エネの新アンモニア合成法を日本人が開発

アンモンニは工業的には極めて重要な基礎化学品である。

これまでの生産方法は、1906年にドイツのハーバーとボッシュが開発した「ハーバー・ボッシュ法」が使われてきた。

しかしこの方法は100気圧・400度以上高温・高圧での反応が必要なため非常にエネルギー多消費型合成法であった。このためこの合成に全人類の年間消費エネルギーの」なんと1%以上を使っているとされている。

この度、東京工業大学の細野秀雄教授と原亨和教授らの研究チームらは新しい触媒を使い、8気圧、300度で従来の10倍以上の性能の新しいアンモニア合成法を開発した。

その新しい触媒の概要はカルシウムアミドという化合物に希少金属ルテニウムのナノ粒子を付けたもの。触媒にバリウムを加えると700時間以上劣化しなかったそうだ。

このニュースはアンモニアが基礎化学品であり直接人間の日常生活に影響を与えるものではないため今の所大手新聞には大きく報道されていないが、世界の省エネに大きく貢献する様になることは間違いない。100年以上誰も成功しなかった技術なのである。

全世界の化学工業の省エネに貢献する画期的な発明であり、ノーベル賞級の可能性もある発明なのだ。

ついでに申し添えると、ご存知の方も多いと思うが、シャープの省エネ型液晶「IGZO」の開発者は細野教授なのです。