動き始めたCNF製車体研究

炭素繊維の次の新素材としてセルロースナノファイバー(CNF)の研究が盛んになってきた。CNFは鋼鉄の5分の1の重さで5倍の強度を持つため、強度が必要で重量を減らしたい自動車用途が本命と見られている。

この度京都大学とデンソー、環境省らはCNFを使い自動車の重量を1割軽くする研究を始めた。燃費が改善し走行時の二酸化炭素発生量を減らす。自動車の重量を1割軽くすると燃費が5%向上し、車1台が10万キロ走る時の二酸化炭素排出量を約0.5トン削減出来るそうだ。

環境省は17年度からの3年間で総額120億円規模を支援し、家電や住宅、産業機械にも用途を広げる方針。

共同研究には京大を中心に約20近くの企業や大学が加わる予定。その分担項目はパルプを薬品で効率よくほぐす量産技術を開発するグループ、空調やドアの部品などをシアsクスルクループ、試作車を作るグループに別れる。

実用化の最大の課題は一般の車体に使う鋼材に比べて高い価格の引き下げだ。

政府は地球温暖化対策を目指す「パリ協定」を受け、30年に温暖化ガスの排出を13年比で26%削減する目標を掲げる。削減の為の革新的技術は100件ほど考えられているがCNFは大いに期待されている。

なおCNFの液体としての利用・製品応用については、過去の記事で記述しているのでご参照願いたい。

また今後共CNFを始めとした新素材については新しい情報が入り次第記事を書く予定。乞うご期待。